クリニック リスティング広告のはじめ方|集患に効果があるの?
リスティング広告とは?
リスティング広告は、ユーザーの検索キーワードや属性にマッチして表示される広告を指します。広告の中でも特に有名なのは、Googleが提供する検索キーワード連動型広告です。
例えば、「皮膚科」あるいは「美容皮膚科」というキーワードで検索を行うと、検索結果の上位にリスティング広告が表示されます。
これらの広告は通常の検索結果よりも上位に表示されるため、ユーザーの目に止まりやすく、クリックされる確率が高くなります。
結果として、クリニックへの集患促進効果が期待できます。
リスティング広告は、掲載枠に対してオークション形式で掲載が決定されます。
つまり、より多くの費用を設定している広告主ほど、上位に表示される可能性が高まります。
リスティング広告を出稿する主なプラットフォームには、Google広告とYahoo!広告の2つがあります。
どちらのプラットフォームも、広告出稿にはアカウント開設が必要です。
リスティング広告の要不要を判断する7項目
リスティング広告が、ご自身(クライアント)のクリニックに必要かどうかを判断するために、下の項目の中で当てはまるものがあるかチェックしてみてください。
- 自費診療をおこなっている
- 近辺にライバルのクリニックがある
- 低予算で集患につながる方法が無いか探している
- 思うように集患が出来ていない。またはもっと多く集患したい
- 最寄駅以外からも集患をおこないたい
- 電柱や看板、電車の中刷り広告をおこなっている
- ホームページを運用している
上の項目の内、3つ以上に該当するようであれば、リスティング広告の運用をおすすめできると言えます。
その理由として、次のことが当てはまっていると考えられるからです。
リスティング広告の運用がおすすめできる3つの理由
ライバルに競り勝つために
自費診療をおこなっていたり、ライバルのクリニックが近隣にある場合、競合に競り勝つためには、広告運用が必須となっています。
保険診療に比べ、自費診療は診療報酬が高いため、多少広告で予算を使ってでも集患したいクリニックが多くあります。
また、診療圏を広げたい場合、サイトのSEO(検索エンジン対策)だけでは広い地域をカバーできないので、ターゲットとなる地域を指定した展開ができるリスティング広告がうってつけといえます。
簡単な初期設定、柔軟な運用方法
数ある広告方法の中でも、WEB上の審査のみで設定を完結できる手ごろさや、クリニックの予算に合わせた無理のない運用をおこなうことができるのがリスティング広告です。
広告展開の結果により、期待した集患数に届けば、一旦広告を停止することも可能ですし、ターゲットを限定し、よりニッチなキーワードに予算を集中して使うこともできます。
広い展開も、条件を絞った展開も広告の自由度の高さ
リスティング広告は、今や老若男女どの世代でも活用しているインターネットという媒体で、立地や場所に限られず広く広告を展開することができます。
電柱では地域の方々に、駅看板では駅の利用者に、電車の中刷りでは沿線の人々に広告を見てもらえますが、インターネットでは更に広範囲に広告を展開することができます。
広い範囲、またはマーケットとする地域を指定して広告をおこなえることは、その他の広告とは一線を画す自由度の高さといえるでしょう。
リスティング広告のメリットとデメリット
リスティング広告は、クリニックの集患に効果的な手法です。患者が特定のキーワードで検索した際に、検索結果の上部に広告を表示させることで、多くのユーザーの目に触れる機会を増やすことができます。
クリニックにおけるリスティング広告のメリット
効率的なマーケティング
地域や患者の属性(年齢や性別など)を絞って広告を表示できるため、クリニックの集患したいターゲット層に合わせた、効率的な広告運用をおこなえます。
例えば、「クリニックを中心に半径〇kmでの広告展開」や、「〇駅と△駅を含めた範囲」、「女性に絞って」、「20代、30代」に、「12時から19時のみ広告」など、集めたい患者の属性に合わせて、予算配分を考えて広告することができます。
費用対効果の高さ
ニッチな疾患や治療法に限定して広告出稿が可能なので、予算を抑えながら、必要な患者層にピンポイントにアプローチできます。「〇駅 胃カメラ検査」や「〇駅 ほくろ除去」等の地域+施術名をキーワードに設定することで、クリニックの集患したい患者層とマッチしたユーザーに広告を訴求できます。
柔軟な運用
例えば、広告を展開したことで、想定した患者数に来院してもらえた場合や予約が満杯になった場合などは、すぐに広告の掲載を停止することができます。逆に予約に空きはあるが、特定の施術のみ集患したい場合、その施術の広告のみを展開するなど、必要な広告のみを表示して無駄がでないような広告運用をすることができます。
リスティング広告のデメリット
費用がかかる
当然、リスティング広告をおこなうには費用がかかります。
クリニックの場合、5万円/月ほどから運用をはじめることが多いですが、そこはクリニックの運営状況に合わせて適宜選択することができます。
広告代理店に依頼する場合は、広告費用の他に、初期費用や月々の手数料等がかかります。
運用を間違うと効果を得られない
需要のないキーワードを設定すれば表示されることが少なく、逆に人気すぎるキーワードを設定すれば、ライバルと競合してしまい、成果(クリニックへの電話や予約)につながりません。
広告を開始する前に、ユーザーのニーズや競合の有無を予め調査し、適切なキーワードの選定・設定をおこなう必要があります。
これらを間違えると、何の成果もでないまま、ただ予算を食いつぶしてしまうことにつながってしまいます。
メリットを最大、デメリットを最小に運用するために<
効率的な広告運用をおこなうには、リスティング広告におけるノウハウがある代理店に依頼するのがおすすめです。
広告代理店を決めるにあたって、キーワードの選定、競合の調査をはじめ、無駄な広告が少なくなるよう最適化した広告運用をおこなってくれるなど、どのようなサービスがあるか確認することや、運用の知識や技術の指標の一つである「Google広告パートナー資格」を持つことを代理店選びの判断基準の一つにするなどもおすすめです。
メディココンサルティングでは、「Google広告パートナー資格」を持つ経験豊富なスタッフが、クリニックに最適な広告運用をおこないます。
クリニックにおけるリスティング広告のはじめ方
クリニックがリスティング広告を始めるには、大きく分けて自院で設定して出稿する方法と、広告代理店に依頼する方法の2種類があります。
クリニックが自院でリスティング広告を出稿する場合
アカウントを取得する
リスティング広告を出稿するには、Google広告、Yahoo!広告などのプラットフォームでアカウントを取得する必要があります。
Google広告の場合はGoogleアカウント、Yahoo!広告の場合はYahoo!ビジネスIDが必要になります。
以降は、Google広告の設定方法をベースに解説していきます。
キャンペーンを作成する
アカウント取得後、「キャンペーン」を作成します。
キャンペーンの目標とタイプを設定する
クリニックの場合、キャンペーンの目標は「見込み顧客の獲得」が一般的です。キャンペーンタイプは「検索」を選択します。
ターゲティングとオーディエンスを設定する
ターゲティング設定では、地域、年齢、性別などを指定して、クリニックのターゲット層に広告を配信するようにします。
予算と広告表示オプションを決める
1日の予算と、広告表示オプションを設定します。広告表示オプションとは、リスティング広告にURL、電話番号、住所などの追加情報を表示する機能です。
広告グループを作成する
広告グループとは、「広告、キーワード、入札単価」をまとめたものです。1つのキャンペーンの中に複数の広告グループを作成できます。
広告を作成する
広告グループに、キーワードに関連した広告を作成します。
クリニックが広告代理店にリスティング広告を依頼する場合
依頼する広告代理店を決める
クリニックの広告運用経験がある広告代理店を選ぶようにしましょう。
広告の目的や予算を決める
広告代理店との打ち合わせの前に、広告の目的、予算、ターゲット、配信地域、キーワードなどを決めておきましょう。
広告代理店からの提案を確認する
予算や効果の見込みなどを確認し、納得できれば正式に依頼します。
広告配信を開始する
発注が完了したら、広告代理店がアカウント開設や入稿手続きを行います。
運用実績や改善提案のレポートを確認する
広告代理店から定期的にレポートが共有されます。
運用上のポイント
医療広告ガイドラインの遵守
広告表現には医療広告ガイドラインを遵守する必要があります。違反すると行政処分を受ける可能性があるため、注意が必要です。
専門知識に基づいた運用
広告の運用・管理には、専門用語の理解や広告の管理画面の見方・使い方、広告展開におけるマーケティングの知識など、様々な知識や技術が必要になってきます。
クリニックで広告を管理する場合は、それらの知識を学びながら運用していくことが、無駄な広告を配信せず、効率の良い広告運用をおこなう上で重要になります。
また、広告代理店に依頼する場合は、クリニックの広告運用経験が豊富な会社を選ぶことが重要です。
それらを判断する上では「Google広告パートナー資格」の有無が一つの材料になると考えられます。
資格を持つことが明記されている広告代理店は、広告運用の基本知識や、マーケティングの知識があることをGoogleに認められている、いわば広告のプロフェッショナルであると言えます。
メディココンサルティングでは、「Google広告パートナー資格」を持つ経験豊富なスタッフが、クリニックに最適な広告運用をおこないます。
効果測定と改善
広告の効果を測定し、改善を繰り返すことで、より効率的な集患を目指せます。
例えばGoogle広告では、Aiがユーザーの行動を解析し、広告運用を提案してくれる機能があります。
また、それらを人が確認し発展させることで、よりユーザーのニーズやクリニックの要望に合った広告に昇華させることも可能です。
広告をながく運用していくことで、蓄積したデータを活かした予算効率のよい広告の展開にもつなげていくことができます。
リスティング広告をおこなうにあたって注意するべきこと
医療広告ガイドラインに抵触しない
クリニックがリスティング広告を出す際に注意すべき点として、医療広告ガイドラインを遵守することが必要になってきます。
医療広告ガイドラインは、医療機関における広告規制の指針を記載したガイドラインです。クリニックの広告運用は、一般的な企業の広告運用とは異なる点が多くあります。
医療広告ガイドラインに違反すると、行政処分や課徴金納付命令といった罰則が課せられる可能性があることにも注意が必要です。
具体的には、以下のような点に注意する必要があります。
- 客観的で正確な情報を提供する
- 薬機法を遵守する
- 誇大広告や比較優良広告を掲載しない
- 広告可能事項以外は掲載しない
- 施術のビフォアフター、体験談を掲載しない など
医療広告ガイドラインや薬機法に関する情報は、厚生労働省のウェブサイトなどを参照していただくか、こちらのページをご確認ください。
これらのガイドラインを遵守しながら、効果的なリスティング広告を運用していくことが重要です。
医療広告ガイドラインを守った広告運用をおこなうためには、経験のある代理店に依頼するのも一つの手です。
多くのクリニックサイトの運用・管理をおこなってきた実績があり、医療広告ガイドラインに則した広告運用をおこなえる会社を選ぶようにしましょう。
クリニック向けリスティング広告 FAQ
リスティング広告に関心をお持ちのクリニック様へ、よくある質問にお答えします。
Q1. リスティング広告とは何ですか?
A1. リスティング広告とは、GoogleやYahoo!などの検索エンジンで、ユーザーが特定のキーワードで検索した際に、検索結果ページの上部や下部に表示される広告のことです。例えば、「新宿区 内科」と検索したユーザーの検索結果ページに、新宿区にある内科クリニックの広告を表示させることができます。
Q2. リスティング広告はクリニックの集患に効果的ですか?
A2. はい、効果的な集患方法の一つと言えるでしょう。なぜなら、リスティング広告は、まさに今治療方法を探している患者さんや、ニーズが顕在化したユーザーにピンポイントにアプローチできるからです。適切なキーワード設定や魅力的な広告文の作成、そして医療広告ガイドラインを遵守することで、高い費用対効果も見込めます。
Q3. リスティング広告にはどんなメリットがありますか?
A3. 主なメリットは以下の点が挙げられます。
ターゲティングによる効率的な広告配信: 地域、年齢、性別などを指定して、クリニックのターゲット層に絞って広告を表示できます。
費用対効果の高さ: 広告をクリックしたユーザーにのみ料金が発生する「クリック課金制」のため、無駄なコストを抑えられます。
即効性: 広告掲載後すぐに効果が現れやすいという特徴があります。
柔軟性: 予約状況や予算に合わせて、広告の掲載開始・停止、内容修正などを柔軟に行えます。
Q4. リスティング広告を出稿する際の流れを教えてください。
A4. 広告代理店に依頼する場合と、自院で運用する場合の2パターンがあります。
<広告代理店に依頼する場合>
打ち合わせ: 広告の目的、ターゲット、予算などを代理店と綿密に打ち合わせます。
提案内容の確認: 提案内容と見積もりをしっかり確認し、納得した上で契約します。
広告配信開始: 代理店がアカウント開設や広告作成など、必要な手続きを代行します。
効果測定と改善: 代理店から定期的にレポートを受け取り、効果測定と改善を継続的に行います。
<自院で運用する場合>
キャンペーン作成: 広告の目的やターゲット、予算などを設定します。
広告グループ作成: ターゲットに合わせたキーワードを設定し、広告文を作成します。
広告配信開始: 設定が完了したら広告配信を開始します。
効果測定と改善: 広告配信後は、アクセス状況やクリック率などを分析し、継続的に改善を行います。
Q5. 広告代理店に依頼するメリットは?
A5. 広告運用に関する専門知識やノウハウがなくても、プロのサポートを受けながら効率的に集患活動を進められる点が大きなメリットです。また、広告代理店は医療広告ガイドラインに関する知識も豊富なので、安心して広告運用を任せられるという点も魅力です。
Q6. リスティング広告運用で注意すべき点は?
A6. 医療広告ガイドラインの遵守は必ず徹底する必要があります。 誇大表現や比較優良広告など、禁止されている広告表現を避ける必要があります。違反すると行政処分を受ける可能性もあるため、注意が必要です。
Q7. より効果的なリスティング広告運用を行うには?
A7. 以下のポイントを押さえましょう。
ターゲットの明確化: どんな患者を集めたいのか、年齢層や居住エリア、症状などを具体的に設定しましょう。
適切なキーワード選定: ターゲットが検索する可能性の高いキーワードを分析し、選定しましょう。
魅力的な広告文の作成: 患者がクリックしたくなるような、簡潔で分かりやすく、魅力的な広告文を作成しましょう。
効果測定に基づいた改善: アクセス解析ツールなどを活用し、データに基づいた改善を継続的に行いましょう。
Q8. 自院に最適なリスティング広告の種類は?
A8. クリニックの診療科目やターゲット、予算、目標などによって最適な広告の種類は異なります。主なリスティング広告の種類には、検索連動型広告、ディスプレイ広告などがあります。専門知識を持った広告代理店に相談することで、最適な広告プランを提案してもらえます。
リスティング広告は、適切に運用すればクリニックの集患に大きく貢献します。ぜひこの機会に導入を検討してみてはいかがでしょうか。